🏭 食品製造 ⚙️
Case-01 注目事例

中堅食品工場・冷却ポンプ振動監視で計画外停止ゼロ達成

年商220億円・千葉県の中堅食品工場で、冷却ポンプ24台に振動センサーを設置。8週間の構築で計画外停止を実質ゼロに、年間2,000万円の損失を回避。

年間削減
¥20M
+¥2,000万
ダウンタイム
72%減
240h → 67h
ペイバック
7ヶ月
業界平均14ヶ月
設備寿命
+28%
8年 → 10.2年

概要

課題

😣 突発故障で年4,000万円損失

月3〜5件の計画外停止が発生。1回あたり最大8時間ラインが止まる。原因究明に2〜3日かかり、熟練工も退職時期に。

アプローチ

📡 振動センサー + LoRaWAN

後付け可能な3軸振動センサー24基を全冷却ポンプに設置。LoRaWANで工場内3GW構成、クラウドで異常検知+CMMS連携。

結果

🎯 計画外停止 月0.4件

月3.5件 → 月0.4件と88%削減。年間損失を4,000万円から1,200万円へ。7ヶ月でペイバック達成、設備寿命も延長。

1. 背景・課題

同社は冷凍加工食品の中堅メーカーで、千葉のメイン工場には冷却用ポンプが計24台稼働している。冷却系は製品品質の根幹を担うため、ポンプ1台の停止が即ラインダウンに直結する構造だった。過去3年間で年平均40〜45件の突発故障が発生し、年間4,000万円規模の機会損失を計上していた。

従来は週1回の定期点検と運転員の「音・振動」による経験則に依存していたが、若手への技能継承が進まず、熟練工2名の退職時期も迫っていた。さらに、故障発生時の原因究明には平均2〜3日かかり、メーカー手配や部品取り寄せを含めると復旧まで最大1週間を要するケースもあった。

経営層からは「DXを進めろ」との指示があったが、現場担当(保全課長)はIoTの知識ゼロ。投資の妥当性を示すROI根拠と、確実に動く実装パターンを必要としていた。

⚠️ 導入前のKPI(ベースライン)
  • 計画外停止:月3.5件(年42件)
  • ダウンタイム:年240時間
  • 損失額:年4,000万円
  • 保全工数:年1,200時間
  • 原因究明:1件あたり2〜3日

2. 導入の構成(HW / SW / 通信)

後付け・無線・既存設備を傷つけない構成を採用。電源不要のバッテリー駆動センサーで、本格運用まで8週間で構築。

📐 システム構成図

⚙️
冷却ポンプ
24台
📡
振動センサー
Yokogawa XS770A × 24
📶
LoRaWAN GW
Kerlink iFemtoCell × 3
☁️
クラウド分析
Hitachi Lumada
📊
ダッシュボード
保全課PC + タブレット
🔧
CMMS連携
八千代ソリューションズ MENTENA API

ハードウェア一覧

種別型番数量設置位置
3軸振動センサーYokogawa Sushi Sensor XS770A24各ポンプ軸受ハウジング
LoRaWANゲートウェイKerlink Wirnet iFemtoCell-evolution3工場棟3階・屋根裏
クラウド管理サーバHitachi Lumada(東京リージョン)1AWS Tokyo Region
表示端末iPad + Webブラウザ4保全課・現場制御室

通信・ソフトウェア

通信方式LoRaWAN(920MHz帯)
送信間隔10分(異常時1分)
電源バッテリー駆動(5年寿命)
分析プラットフォームHitachi Lumada + 内蔵AI
異常検知方式FFT + 機械学習(教師あり)
CMMS統合八千代ソリューションズ MENTENA REST API連携
通知メール + Slack + LINE WORKS
セキュリティTLS1.3 / VPN / SSO対応

3. 効果(数値)

導入1年後の実測値。すべての主要KPIで業界ベンチマーク(Deloitte / DOE)を上回る成果。

月間故障件数
3.5 → 0.4
▲88%
年間ダウンタイム
240 → 67h
▲72%
年間損失額
¥4,000 → ¥1,200
▲¥2,800万
保全工数
1,200 → 840h
▲30%
設備寿命
8 → 10.2
+28%
原因究明時間
2-3日 → 30
▲98%

📊 導入前後の比較(年間損失額)

導入前(2024年実績)¥4,000万
導入後(2025年実績)¥1,200万
改善効果▲¥2,800万 / 年

※ うち直接効果(センサー導入で防げた損失)は¥2,000万。残り¥800万は保全プロセス改善による副次効果。

4. タイムライン

構築期間8週間。本番運用までを並行作業で短縮。

Week 0-2 / 現状調査・設計

現場ヒアリングとセンサー設置位置の決定

保全課・運転員へのヒアリング、過去3年の故障履歴分析。24台のポンプ全数を実地測定し、振動センサー設置可能箇所を特定。事業者と協議し設置ブラケット仕様を確定。
Week 2-4 / 機器選定・調達

Yokogawa Sushi Sensor XS770A 選定と一括発注

SensorHubの用途診断ウィザードで TE Connectivity 8911N / Yokogawa XS770A / TWTG NEON を比較。防水等級IP67・10年バッテリー・LoRaWAN対応・国内サポートを満たす XS770A を選定。Kerlink GW 3基を含め一括発注、納期2週間。
Week 4-6 / 設置工事

センサー設置(6拠点並行)+ GW設置

関電工のフィールドエンジ4名体制で、6拠点を並行作業。1台あたり平均40分で設置完了。LoRaWANゲートウェイ3基は屋根裏設置で電波伝搬を最適化。
Week 6-7 / 通信試験・クラウド設定

通信品質確認 + ダッシュボード構築

全24センサーの通信成功率99.8%を確認。Hitachi Lumada 側で異常検知しきい値を設定、CMMS(八千代ソリューションズ MENTENA)とのAPI連携をテスト。Slack通知ルールを設定。
Week 7-8 / 運用開始・研修

運用開始と保全担当者研修

保全課全員(12名)を対象に2時間×2回の研修を実施。最初の2週間は学習期間としてAI閾値を調整。8週目から正式運用へ移行。

5. 費用内訳

総投資額480万円。年間効果2,000万円から、ペイバック期間は7ヶ月。

項目内容金額
センサー機器Yokogawa Sushi Sensor XS770A × 24基¥2,400,000
ゲートウェイ + 工事Kerlink iFemtoCell-evolution × 3基 + 設置工事¥1,200,000
クラウド初期 + 1年運用Hitachi Lumada(中堅エディション)¥800,000
SI(業者)工数関電工 設備IoT推進部 設計・工事・教育¥400,000
合計(初期費用)¥4,800,000
2年目以降ランニングクラウド + 年次校正¥640,000/年
ペイバック期間
7ヶ月
業界平均14ヶ月を大きく下回る
年間効果¥20,000,000
初期投資¥4,800,000
3年累計NPV¥53,200,000
IRR388%

6. 得られた学び

他社が同じ構成で導入する際に押さえるべき4つのポイント

学び 1

スモールスタートが正解

いきなり120台全数ではなく、24台から始めた。最初の3ヶ月でAI学習データを蓄積し、その後ライン全体に展開する計画。一気にやらないことで失敗リスクを抑えた。

学び 2

保全担当者の関与が鍵

プロジェクト初期から保全課長と運転員4名をコアメンバーに。「自分たちの仕組み」と感じてもらえたことが、AI閾値調整や運用ルール策定で重要だった。

学び 3

食品工場でもLoRaWANは問題なし

金属設備が多く電波伝搬が懸念されたが、GW3基構成で通信成功率99.8%を確認。事前の電波シミュレーションが奏功。LTE-Mは月額コスト高で却下。

学び 4

CMMS統合は早めに設計

後付けで MENTENA(八千代ソリューションズ)や IBM Maximo と連携しようとすると工数が膨らむ。導入初期からCMMS API連携を要件に含めることで、アラートから保全指示書発行までを5分で自動化できた。

関係したパートナー

事例ごとにメーカー・SI・クラウドプロバイダを明示。匿名性はオプション。

メーカー
YEC

Yokogawa(横河電機)

Sushi Sensor XS770A / 3軸振動

業界最大級の3軸振動・LoRaWAN対応センサー。10年寿命・防爆対応で食品/化学プラント実績多数。

製品詳細を見る →
SI業者
関電

関電工

★★★★★ 4.8 / 86件

国内大手電気工事会社。設備IoT推進部が食品工場の振動監視で実績多数。電気工事士・保全技能士・SI複合体制。賠償責任保険完備。

業者詳細を見る →
クラウド
日立

Hitachi Lumada

日立製作所 / 東京リージョン

国内大手のデータ分析基盤。マルチベンダー対応、CMMS API連携、ISO27001準拠。AWS Tokyo Region 上で稼働。

プラットフォーム詳細 →

類似事例

同じビルディングブロック(振動センサー+LoRaWAN)を活用した3事例

自動車部品 🔧

自動車部品工場 モーター軸受温度監視で生産ロス60%削減

¥1.5億/年削減効果
2.4倍MTBF
詳細を見る →
上水道 💧

上水場 曝気ブロワ予知保全で電気代12%減

¥1,200万/年電気代削減
0故障
詳細を見る →
商業ビル ❄️

大手商業ビル・空調機予知保全で電気代15%削減

¥8,000万/年電気代削減
30%修繕費
詳細を見る →
📝 業者・メーカーの方へ — 自社事例を投稿しませんか?

SensorHubに事例を掲載すると、月平均12件の関連リードが届きます。匿名化・統計化も対応。

投稿フォームへ →

あなたの工場でも同じ成果を出しませんか?

用途診断ウィザードで自社条件を入力すれば、本事例と比較した上でカスタマイズ提案を受け取れます

無料診断を始める → 他の事例も見る
ⓘ 本ページに掲載している企業名・製品名・レポート名(関電工、きんでん、九電工、Yokogawa Sushi Sensor、TE Connectivity 8911N、Hitachi Lumada、AWS IoT SiteWise、Deloitte『Predictive Maintenance and the Smart Factory』、IoT Analytics『Top 20 Predictive Maintenance Companies』 等)は公開情報を基にした参考例です。本サイトはコンセプトモックであり、各社との提携関係や実際の事例を示すものではありません。